悔い改めたサムソン6/15 手話礼拝【悔い改めたサムソン】 士師記16章 小さい子どもが、おもちゃを取りっこしているのを見たことがありますか? 二人でおもちゃを引っ張り合うと、たいがい力の強いほうが勝ちます。 ところがそこで、「おやつですよ」と呼ばれると、せっかく取ったおもちゃをほったらかしにして駆け出します。みんなおやつが大好きで、おやつには弱いのですね。 今日は、サムソンという人のお話です。サムソンは神様から特別な力を頂いていましたが、おやつの前の子どものように、大好きなものに対してはとても弱くなってしまう人でもありました。 神様がサムソンに与えてくださった特別な力。それは、だれにも負けない強い力でした。サムソンはとても力持ちだったのです。獰猛なライオンを武器も持たずに倒したこともあったし、大きな町の門を柱ごと引き抜いたこともありました。 その頃、イスラエル人を支配していたペリシテ人も、さすがにサムソンにはかないません。神様は、サムソンの力によって、イスラエル人を守ってくださっていたのです。 ある時サムソンは、デリラという女の人を好きになりました。そのことを知ったペリシテ人は、デリラにこう持ちかけました。 「サムソンの強さの秘密を聞き出してくれ。うまくいったら大金を払うから。」 その日から、デリラはしつこく聞くようになりました。 「サムソン、あなたの力の秘密はどこにあるの?どうしたらあなたは弱くなるのかしら。」サムソンは最初、本当のことを言いませんでした。 「新しい弓の弦で縛られると弱くなる」とか、「新品の綱で縛られると弱くなる」と言いました。 デリラは言われたとおり弦や綱で縛ってみたのですが、サムソンの力は一向になくなりません。丈夫な弦や綱も、いとも簡単に引きちぎってしまいます。 デリラは怒りました。 「私をだましたのね。あなたが秘密を打ち明けないのは、私のことを好きじゃないからでしょう。」デリラが毎日そのことばかりを話題にするので、サムソンはすっかり困って、悲しくなってしまいました。そしてとうとう、本当のことを言ってしまったのです。 「神様との約束で、私は生まれた時から髪の毛をそり落としたことがない。もし髪の毛をそり落とされたら、弱くなるだろう。」 サムソンが寝ているすきに、デリラは人を呼んでサムソンの髪の毛を全部そり落とさせました。力のなくなったサムソンは、ペリシテ人に捕まって牢屋に入れられてしまいました。 牢屋の中で、サムソンは今までのことを心から反省したでしょう。いくら好きだといっても、デリラの誘いに負けたことは失敗でした。自分の怪力は、神様が与えてくださったものだということにも、改めて気づいたでしょう。 「神様ごめんなさい。ゆるしてください。」と祈ったに違いありません。サムソンの髪の毛は、また伸び始めていました。 士師記16章28節~30節を読みましょう。 ~略~ ペリシテ人たちはご機嫌で、巨大な宮に集まってお祭りを始めました。サムソンは見せ物として連れてこられ、みんなの笑い者です。宮の真ん中に、建物を支えている太い柱が二本ありました。サムソンはその間に立つと、こう祈りました。 「神様。どうぞ私をみこころに留めてください。私を思い出してください。今だけでいいから、もう一度私を強くしてください。」 サムソンは二本の柱を両手に抱え、力をこめて引きました。 すると、宮は瞬く間に崩れて、そこにいたペリシテ人はみんな死んでしまいました。 神様は、サムソンの最後の祈りにこたえてくださったのです。 ペリシテ人はサムソンのものすごい怪力を怖がっていました。 その力は、神様がくださったものでした。 しかし、サムソンは神様よりも、デリラを愛し、デリラに嫌われることを恐れ、 その秘密を喋ってしまいました。 皆さんも、人に嫌われたくなくて、自分では気が進まないのに悪いことをしてしまったことがありますか? 牢屋に入れられた時、サムソンはどんな気持ちだったでしょう。 きっと、今までのことを後悔し、神様の前に悔い改めたことと思います。 神様はサムソンの最後の願いをかなえてくださいました。 神様は私たちが失敗しても、心から悔い改めて神様を求めるなら、 その罪を赦し、祈りにこたえてくださいます。 神様は失敗だらけの者をも、用いてくださるのです。 |